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忌野清志郎/ぼくの好きな先生 [音楽(忌野清志郎)]

「先生」作詞:阿久悠 
先生、先生、それは先生

「先生」と心を込めて歌うだけで、
その人物の、先生への思いが伝わってきます。

「ぼくの先生はフィーバー」作詞:橋本淳
ぼくの先生は(フィーバー)嵐を巻き起こす(フィ~バ~)

さらに、「先生」の前に「ぼくの」をつけると、その思いはさらに
強くなります。誰も嫌いな先生のことを歌にしない。
嫌いな先生を、ぼくの先生とは言わない。
「ぼくの先生」は、「ぼくの好きな先生」と同じ意味です。
清志郎さんは、あえて「好きな」を加えた。
その理由は、次の一行にあるような気がします。
それは、先生をおじさんと呼びたかったからではないでしょうか。

「ぼくの好きな先生」作詞:忌野清志郎
ぼくの好きな先生
ぼくの好きなおじさん

「ぼくのおじさん」とすると、それは、自分のおじさん、
親戚のおじさんになってしまう。
だから、「ぼくの好きなおじさん」。だから「ぼくの好きな先生」。

昔、子供たちは、街に守られていた。
街の子は街で守る。それがあたりまえの時代がありました。その中心にいたのが
街のおじさんです。悪い事をしたら叱ってくれる。いろんな事を
教えてくれる。困った事があったら、助けてくれる。街の子供たちにとって、
そんなおじさんたちは、信頼できる大人。先生なんかより、ずっとずっと
近い存在だった。「おじさん」は、大人へ、親しみを込めて呼びかける言葉。
清志郎さんは、その言葉を先生に贈りたかったんだと思うのです。

たばこと絵の具のにおいの あの部屋にいつも一人
ぼくと同じなんだ 職員室がきらいなのさ
ぼくの好きな先生
ぼくの好きなおじさん
たばこを吸いながら 劣等生のこのぼくに
すてきな話をしてくれた ちっとも先生らしくない

ぼくの先生は、他の先生とは違う。
先生じゃないんだ、おじさんなんだ。
「おじさん」という言葉を使うことによって、
先生への愛情をいっぱいに表現した歌だと思います。

今の時代、人が「おじさん」と呼びかける時、
そこに、親しみ、愛情というものが含まれているだろうか。
「ぼくの好きな先生」。
それは、古き良き、ひとつの時代を象徴する、
すぐれた作品だと思います。


初期のRCサクセション

初期のRCサクセション

  • アーティスト: RCサクセション
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2005/11/23
  • メディア: CD



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