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まさかの医療ミス。 [亡き娘のこと]

最初のページ。

繰り返される医療ミス報道。その中には、医療ミスとは
呼べないケースもあるかもしれません。しかし、医療現場では、
医師の不注意による、あきらかな医療ミスもおこっています。
そして医療ミスのすべてがすべて、ニュースとなって報道されている
わけではありません。私の娘は、そんな医療ミスの犠牲者のひとりです。


「娘が残したメッセージ 3」 2007年09月18日 記

医療ミス、それは、娘が生まれて間もない頃、おこりました。
ある日、医師からの電話で、「娘さんの
薬の量を間違っていた」との連絡。
病院にかけつけると、
通常量の10倍もの量の薬を、1週間もの間、
投与され続けていたことを告げられました。
その間、娘の容態は急変し、衰弱する一方。
にもかかわらず、医師も看護師もまったく
気づかなかったのです。

原因は、パソコンの入力ミス。キーボードで
数字を入力する時に、医師が0をひとつ多く
つけてしまったのです。
なぜ容態が急変したのに、薬のことに
気づかず一週間もそのままにしておいたのか?
それは、おそらく、 医師の思い込みでしょう。
この子は短命だ、 容態が悪くなっていってるのは
病気のせいだ。 そう決めつけていたから、
薬が原因で衰弱していってることに
気づかなかったのだと思います。

この時はさすがに激怒しました。
親友の友達に弁護士が
いるので相談し、法的手段も考えました。
しかし、結局そうはしませんでした。
しなかったというより、できなかったのです。
娘を預けている限り、
私たちは弱い立場です。これからも
娘の事をお願いしなければならない。
病院と戦う事が、
娘のその後の治療にプラスには
ならないと考えたからです。

その後、娘は回復し、違う病院に移り
退院するまでこぎつけました。しかし、
あの時の医療ミスが、そのあと影響を与えなかったのか?
娘の命を縮める事はなかったのか?
それを考えると、とても複雑な気持ちになります。

深刻な医師不足、それに伴う過酷な勤務状況。
医師や看護師さんの働く姿を目の当たりにしましたし、
限界ぎりぎりであることは、よくわかります。
しかし、だからといって、こういうミスは
許すことはできません。
医師が薬の量を入力し、それを薬剤部が受取る、
そして上がってきた薬を看護師が受取る、投与する。
何度かチェックするタイミングがあるはずなのに、
誰も気がつかなかった。
この事があって一年後、
違う病院で、まったく同じ事件がおこりました。
医師がゼロをひとつ多くつけて入力し、出された薬を
そのまま患者さんに投与してしまったそうです。

医療現場も急速にIT化が進んでいるようです。
構築された新しいシステムに問題はないのか?
そのチエックも、医療機関の仕事のひとつではないでしょうか。


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