SSブログ

ドン・フェルダー自伝。イーグルスファンは読まない方がいいかも。 [音楽の話(洋楽)]

イーグルスのギタリスト、ドンフェルダーの自伝「天国と地獄、
イーグルスという人生」を読みました。私は、イーグルスのファン。
レコードはすべて持っているし、初来日以外の大阪公演もすべて
見に行っています。でも、バンドとして今、どういう状況なのかは
まったく知らない。そして解散、復活。そのへんの経緯や理由も
知らなかったので、一ギタリストの自伝を読みたいと思いました。
それに、彼がイーグルスを解雇され、裁判になったという事件。
バンドなのに解雇って、どういう意味なのかな、と興味があって、
それをまず知りたかったんですよね。

結論から言うと、イーグルスファンの中には、
その内容にショックを受ける方もいるかも。
ここから、率直に感じた事を書きますが、
ネタばれになりますので、本を読もうと思ってる方は
この記事を読まない方がいいかもしれません。

裁判になった経緯は、こんな感じ。
イーグルスは、バンド名でもあり社名でもあった。
アルバム「オンザボーダー」を発売後、
マネージャー、アーヴィングエイゾフが
有限会社イーグルスリミテッドを設立。収益は
それぞれ(ドンヘンリー、グレン、バーニー、ランディ、
ドンフェルダー)に平等に分配する、という取り決めが
できたそうです。その後、グレンとの確執によってバーニー、
そしてランディが抜け。イーグルスリミテッドは3人に。
(ティモシーとジョーは加えてもらえなかったようです)

この頃から、ドンフェルダーと、
ドンヘンリー&グレン(特にグレン)との
確執がはじまります。
平等に分配するはずが、いうのまにか取り分に大きな差が
つけられるようになった。そして金銭面だけでは
なく、音楽面でも不平等に。

イーグルスというバンドは、
(すでにバンドとは呼べないと感じましたが)
ドン&グレンがすべての決定権を握っていて、
他のメンバーは雇われ人。アルバム作りもツアーに関しても
なんの口出しもできないという間柄のようです。
そういう状況も、ドンフェルダーは
不当だと思ったのでしょう。

自分の弁護士を通じて、
「いまの状況は不当だ!」と繰り返し言い続けていた
ドンフェルダーに、二人がクビを言い渡した。
それを受け、ドンフェルダーが不当解雇だと
訴訟をおこしたとのことです。
この訴訟は、その後示談が成立。
ドンフェルダーは、和解金と
今後もイーグルスからいくらかの収入を得る権利を
獲得したようです。

これらの話は、すべてドンフェルダー一人が語ってることなので、
双方の言い分を聞いてみたいところですね。
誤解があるかもしれない。
まあでも、大金がからんで、かなりどろどろした話。

メンバー同士の確執や、訴訟以外の話は、
けっこうおもしろいし、ファンでも楽しめると思います。
ジャクソンブラウンがライブで代役を務めた話、
トムペティとの関係、スティーブンスティルスとの友情。
そしてゴーストライターの存在(これは有名だけどw)。

ドンフェルダーの功績は、なんといっても
「ホテルカリフォルニア」の作者であったということ。
この曲は、ドンフェルダーつくった、ほぼ完成形のデモテープに、
ドンヘンリーが詞をつけたもの。イントロはもちろん、
ベースライン、そしてジョーとのリードギターのかけあいまで
すべてドンフェルダーが考えたらしい。
そして、「呪われた夜」、この曲も、ギターソロはもちろん、
あの印象的なベースラインも、ドンフェルダー作だそうです。
このふたつのことを聞かせられると、う〜ん、
と考えさせられました。
「呪われた夜」(you tube)は個人的なフェイバリットだし、
もしホテルカリフォルニアが生まれてなかったら、ここまで
ビッグネームになっただろうか?な〜んて思って。

あと、ランディ在籍時の、ホテルカリフォルニアの
ライブ映像が残されていますが、
ドンフェルダーとジョーが顔を見合わせて笑う
シーンが出てきます。そのとき、語られていた会話のことも
この本であかされています。



その時は、まだ良かった、というかバンドだったんでしょうね。
その後、そういう笑いでさえ許されないような空気が生まれて
いったようです。

前に、新譜ロング・ロード・アウト・オブ・エデンを
紹介したときに、イーグルスの事、少し書いたけど、
かなり状況は違うようですね。ジョーやティモシーは、
ビジネスって割り切ってるようだし。

まあ、でも、
私は、このバンド、(というかプロジェクト、いやカンパニーかな)
好きですよw
大阪公演、昔ほどは期待してないけど、
う〜ん、やっぱり楽しみだ。




ドン・フェルダー自伝 天国と地獄 イーグルスという人生

ドン・フェルダー自伝 天国と地獄 イーグルスという人生

  • 作者: ドン・フェルダー
  • 出版社/メーカー: 東邦出版
  • 発売日: 2010/12/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)







CROSSBEAT SPECIAL EDITION イーグルス (シンコー・ミュージックMOOK)

CROSSBEAT SPECIAL EDITION イーグルス (シンコー・ミュージックMOOK)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: シンコーミュージック・エンタテイメント
  • 発売日: 2011/02/21
  • メディア: ムック




nice!(3)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 3

コメント 6

yukky_z

今もジョーとティモシーは派遣社員(^^)なのかなぁ?
でも D.フェルダーは和解(?)しておきながら、こんな
暴露本を出して大丈夫なのかなぁ?! これはヤバイ!
イーグルスのツートップのことが 悪代官のように
思えてきた^^;
by yukky_z (2011-02-24 01:48) 

BRUCE06

おそらく正社員ではないでしょう。
ドンヘンリーとグレンのことを
徹底的にたたいてますので、
金銭的な和解だけなんでしょうね。
まあでも、こういう自伝を出すというのも
痛々しい気がします。

by BRUCE06 (2011-02-24 11:05) 

ikuko

BRUCEさん、ご無沙汰してますー!
イーグルス、見に行かれるのですねー。
うらやましいです〜^^
年末、FM802のRADIO CRAZYの初日に行きましたが、
CRAZYMAN CLUB BANDのラスト、
「雨上がりの夜空に」でしたよー。
by ikuko (2011-02-24 17:57) 

BRUCE06

ごぶさたです。
ブログ再開されたんですね。
イーグルス、
買ってしまいましたw
by BRUCE06 (2011-02-25 14:13) 

MASARU

中学生からのイーグルスファンです。
特に バーニー・レドン在籍中が好きですが。
フェルダーは間違いなくEAGLESを不動のバンドにしたスーパーギタリストなのです。
昨年のツアーにバーニーが参加したのにはびっくりしましたが、「Hotel California」のリードギターは、フェルダー以外では、心に響かせることは出来ないでしょう。
フェルダー が カムバックすることを夢見ていたいと思います。
by MASARU (2015-07-10 08:46) 

BRUCE06

MASARUさん、コメントありがとうございます。
ドンフェルダーのギターが鍵となる曲が
いくつもあるように思います。そうなると
うれしいんですが…。
by BRUCE06 (2015-07-16 10:53) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0