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忌野清志郎の頭の中(7)歌いたいこと。 [音楽(忌野清志郎)]

忌野清志郎のキャリアの中で、過激さが突出しているのが
タイマーズ。ZERRYに成りきっているときだ。
逆に言えば、その部分を除けば、それほどラジカルな印象は受けない。
もちろん、「ロック」にこだわっていた人なので、
攻撃的なテーマを歌うこともある。しかし、同じように
ラブソングも歌う。やさしい視点で歌をつくる。
ただ正直に、感じたことを、歌いたいことを
表現してきた。それだけのことなんだと思う。


だって俺は自由 自由 自由
汚ねぇこの世界で
いちばんキレイなもの
それは俺の自由 自由 自由
(自由)


奴らは俺がおかしいと言う
でも本当のことはまげられやしねえ
政治家はいつもゴマカシばかり
法律で真実は隠せやしねえ
(明日なき世界)


いくらぼくのマシーンが良くてもダメさ BABY
放射能の雨 降りしきる HIGH WAY
(SHELTER OF LOVE ツル・ツル)


恐ろしい事が起こってしまった
もうだめだ 助けられない もう遅い
(メルトダウン)


海は街を飲み込んで ますます荒れ狂ってる
築き上げた文明が 音を立てて崩れてる
(激しい雨)


泥棒が 憲法改正の論議をしてる
こそ泥が 選挙制度改革で揉めている
でも 善良な市民は 参加させてもらえず
また 間違った人を選ぶ
(善良な市民)


高齢化社会がどんな社会でも
政府のヤツらがやってる事じゃ
どうせ俺とは気が合わないのさ
俺は口うるさいぜ 
そうさ 年寄りだからな
(高齢化社会)


警察に行ったのに助けてはもらえなかった
ある晴れた真夏の午後 僕は殺されてしまった
これで事件になるのかい やっと
(警察に行ったのに)


おとなだろ 勇気を出せよ
おとなだろ 知ってるはずさ
(空がまた暗くなる)


世間知らずと笑われ 君は若いよとあしらわれ
だけど今も夢を見てる そんなぼくなのさ
(世間知らず)


Oh!Baby ぼくを泣かせたいなら
夜ふけに悲しい嘘をつけばいい
Oh!Baby ぼくをダメにしたいなら
ある朝きみがいなくなればいい
(Oh!Baby)


お月さまのぞいてる 
君の口に似てる
(多摩蘭坂)


キミの過去を僕が全部
残さずに食べてあげる
お弁当箱に 僕を全部
朝早く詰めてあげる
(お弁当箱)


オリコウさんにはならないで
ムズカシイことは言わないで
そのままで最高の君さ
なんにも飾らなくていいさ
(I LIKE YOU)


雨の音で 歌が作れたなら
かわかないうちに 君に贈らなくちゃ
雲に乗せて 君の傘の上に
(雑踏)


あまり知られてはいないが、
就職しない若者に捧げたこんな曲もある。
受け取り方はいろいろだろうが、
絶妙なバランスだと思う。
私は、清志郎のこういう視点が好きだ。

フリーター・ソング (作詞:忌野清志郎)

夢見ることが多すぎて
マトモな仕事はできません
例えば夏のフジ・ロック・フェスティバル
仕事を持ってちゃ観に行けません
フリーター フリーター 僕はフリーター
いつでも夢をみる
(略)
現実の暮らしも大切さ
死んだら夢も見れません
例えば彼女とエクスタシー
感じることもできません
(略)
父さん母さん 心配しないで
今日もバイトに出かけます
ラララララ・・・・・・
youtube

清志郎の歌に、
反骨だ!反体制だ!と拳を振り上げていたファンも
たくさんいただろうが、
そのやさしい言葉の世界に、
はげまされたり、元気をもらっていた
ファンも多かったはずだ。

(敬称略)



8へ続く




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