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父が残してくれた本(その6)逢坂剛「情状鑑定人」。 [本]

逢坂剛さん。この作家さんの本も読むのは初めてだ。
プロフィールを見ると広告代理店に入社とある。
この人も、元広告マンなんだなあw
山本一力さん、藤堂志津子さんに続いてこれで3人目、
偶然なんだろうけど、父は元広告マンの作家の本を
たくさん読んでいたようだ。
というか、私が、そういう作家を父が残した本の中から
知らず知らずの間にセレクトしてるのかもしれない。

う〜ん、しかし、よく言われることでもあるが、
広告畑出身の作家さんは非常に数が多い。
古くは、開高健さん、山口瞳さん、半村良さん。
伊集院静さん、群ようこさん、石田衣良さん、原田宗典さん、
宮本輝さん、林真理子さん、中村うさぎさん、
中島らもさんもそうだ。
そして、そういう作家さんたちの本は、好みに合う。


逢坂剛「情状鑑定人」は、7つの話が収められたミステリー短編集。
かなり昔に書かれたもののようだが、どの話も最後に
どんでん返しが用意されていて、とてもおもしろい。
短編小説特有の物足りなさを、あまり感じさせなかった。
誘拐事件をテーマにした表題「情状鑑定人」、
銀行強盗もの「非常線」、タクシー運転手の身代わりをすることに
よっておこる事件「不安なナンバー」、バーにあらわれる
ミステリアスな女を描いた「都会の野獣」などなど。
ミステリー小説ということで、すべてがなんらかの事件を
扱ったものなので、後味がよくないものもあるが、
えぐい描写は出てこない。
テンポよく読んでいける短編小説集だと思う。



情状鑑定人 (文春文庫)

情状鑑定人 (文春文庫)

  • 作者: 逢坂 剛
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 文庫





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