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小杉健治「検察者」。父が残してくれた本(その10)。 [本]

法廷を舞台とした、小杉健治さんのミステリー小説です。
前に読んだ2冊(「絆」「父と子の旅路」)が、すごくおもしろかったので、
かなり期待してたんですけど、う〜ん……ちょっぴり肩すかし。
結果として、「ああおもしろかった」、で終わって、満足したんですけど、
読むのに、ほんのすこし苦労しました。
つながりのなさそうな二つの事件が同時進行していくという小説なので、
毎日少しずつ、という読み方では、ストーリーを追いにくいんですよね。
そのパターンで、460Pというボリュームも、少々きつかった。

でも、それはあくまでも前に読んだ2冊とくらべての話で、
ミステリー小説というジャンルの中では、
秀作に入るんじゃないでしょうか。
ふたつの事件が最後の最後にピタッと結ばれますが、その展開が見事でした。

自分の命より大切なものとは?
小杉さんの小説には、いつもそういう大きなテーマが
かくされているような気がします。





検察者 (集英社文庫)

検察者 (集英社文庫)

  • 作者: 小杉 健治
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1997/04/16
  • メディア: 文庫






タグ:小杉健治
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