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嵐山光三郎「口笛の歌が聴こえる」父が残してくれた本(その11)。 [本]

亡き父の書斎で見つけた文庫本。まっさらという感じで、
読んだという形跡がない。新しい本ではないので、
買ったまま読むのを忘れてたのかもしれませんね。
というわけで、代わりに読んであげましたw

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嵐山光三郎さんの名前は知ってましたが、読むのははじめて。
「口笛の歌が聴こえる」というタイトルを見て
なんとなくエッセイかなと思ったんですが、中身は長編小説。
自伝に近いものだということです。
舞台は1960年代。といえば、オリンピック、東大紛争、三億円事件。
学生をはじめ、若者たちがものすごく熱かった時代ですね。
小説としては、ストーリーの起伏があまりなく、
日記を読んでるような感じなんですが、
時代の空気というか、エネルギーみたいなものは
ひしひしと伝わってきました。
その時代のこと、よく知ってるわけではないのですが、
その場にいるような雰囲気になったりして。
嵐山さんの筆力なんでしょうか。
すごいなあ、なんて。その生き方もですがw

すごいといえば、この小説に実名で出て来る登場人物の顔ぶれ。
唐十郎、麿赤児、寺山修二、三島由紀夫、横尾忠則、篠山紀信、
南伸坊、檀一雄、赤塚不二夫、深沢七郎、安西水丸などなど、
まさに、オールスターキャスト。



口笛の歌が聴こえる (新風舎文庫)

口笛の歌が聴こえる (新風舎文庫)

  • 作者: 嵐山 光三郎
  • 出版社/メーカー: 新風舎
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 文庫



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