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ジャクソン・ブラウン大阪公演2017 10.23 [音楽(ジャクソン・ブラウン)]

70年代の後半から80年代のはじめ、大阪で絶大な人気を誇っていた
ジャクソンブラウン。そんな時開催されたのがホールドアウトツアー。
アメリカ村のサーフショップのほとんどが臨時休業になったという伝説の
コンサート。それ以来、ずっとアルバムを買い続け、ずっとコンサートに足を
運び続けてきた。コンサートはこの日でもう何回目になるのだろうか?

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ジャクソン・ブラウンJAPAN TOUR 2017  ライブレポ
10/23 大阪 オリックス劇場

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場内暗転、客席から大きな拍手とジャクソーンという大歓声。
やっぱり大阪では、この人の人気は絶大だ。
ジャクソンの第一声は「おおさか〜」。
今回の日本公演は、いままでトムペティ追悼の「The Waiting」
だったようだがこの日は違った。
「The Birds Of St. Marks」最新アルバムのオープニングを飾っていた曲だ。
続いて「Some Bridges」。原曲と少しアレンジが違う。
ライブでもほとんど原曲通りにやる人というイメージがあるので
少し驚いた。このバンドならではのサウンドを聴かせようということ
なのかもしれない。この曲の後、客席から
「You Love the Thunder」とリクエストが。
するとジャクソンは「You Love the Thunder?、yes」と応えてみせた。
でもまさか、この曲はやらないだろうと思っていたのだが、
ギターをチェンジ、やろうとしていた曲を変えた様子、バンドともコンタクトを
とっている。場内からもすごい拍手。そしてワンツースリーフォーの
カウントで「You Love the Thunder」がはじまった。
この日もリクエストに応えてくれることが伝わり、
この後客席からリクエストの声がうるさいぐらいに飛び交うようになった。

続いては、最新アルバム収録の「The Long Way Around」。
バンドの演奏は、まさに完璧。
そして、再度リクエストに応えるジャクソン。
曲は、今は亡きヴァレリーカーター、ローウェルジョージとの共作
「Love Needs A Heart」。
リクエストに応えた曲は、セットリストとして用意されていた曲と
くらべてすこし演奏がラフな感じがするが、まさにそれがジャクソンブラウンの
ライブの魅力のように思う。用意されているものをそのまま出すのではなく、
その場で一緒になってつくっていく。こういうライブを日本でやってくれる
海外のミュージシャンはほとんどいないのではないだろうか。

続いて、アルバム「Looking East」からタイトル曲。
ハードで熱いバンド演奏。二人のギターリストの掛け合いがすごい。
そして「Here Come Those Tears Again」「stay」
「Rock Me On The Water」などのリクエストが飛び交う中
演奏されたのは「Late For The Sky」。ジャクソンの代表曲だ。
曲の合間にも拍手がおこるのはいつも通り。終わった後の
拍手の大きさもここまでの曲では一番だ。
今回販売されてたTシャツの中に、アルバム「Late For The Sky」の
ジャケットをモチーフにしていたものがあったが、一番人気だったらしい。

ジャクソンが大きな声で「Here Come Those!」とバンドに声をかける。
おそらく曲のチェンジだろう。先ほど、リクエストがあったので
それに応えるのかな、と思ったがそうだった。
「You Love the Thunder」もそうだが、私にとってのサプライズで
涙腺がゆるんだ曲。この曲を聴けるなんて思ってもみなかった。
続いては、アルバム「The Naked Ride Home」から「Never Stop」。
オリジナルとキーがかなり違う印象。

ここで、「These Days」。セカンドアルバム収録曲。
この曲は何度も聴いているが、こういう古い曲を歌い続けてくれるのも
この人のいいところ。ファンとしてはとてもうれしい。

リクエストの声が飛び交うが聞き取れないようで、
何度も聞き返すジャクソン。
唯一聞き取れたのがこの曲、「Before The Deluge」
アンコールやラストに歌われることが多い曲なので、ここで歌われるとは
思わなかった。この曲で第一部終了。時間にして1時間強。


第2部のオープニングは、ファーストアルバム収録の
「Something Fine」。この歌もずっと歌い続けてくれている。
演奏はドラムレスでアコースティック。
続けてアルバム「The Naked Ride Home」タイトル曲。
こうやってライブで聴くと、いい曲だなと思う。
ウエストコーストサウンドというジャンルが大流行した時代を
感じさせる曲だ。

リンダパローマ、サムバディズベイビー、ロージーなどの
リクエストがあったが、このタイミングでは見送り。
曲は「I’m Alive」。これもまたウェストコーストサウンドを感じさせる
曲で大好きな曲。ただ、ドラムの音がすこし前に出過ぎのような気がした。

「サンキュー、ありがとう」とジャクソン。
この日は、どの曲の合間も拍手と歓声がすごかったが、それに応える
感謝の言葉をジャクソンは何度も口にしていた。

ここで、先ほどリクエストを見送った「Linda Paloma」が登場。
これも、まさかの選曲。めったに演奏されない曲だと思う。
このバンドは、ジャクソンの曲ならなんでもOKなようだ。
演奏後、ひときわ大きな拍手。

飛び交うリクエストに耳を傾けるジャクソン。
あまりにも数が多くて、聞き取れないようだ。
そして、ようやく「Take It Easy」と「Somebody’s Baby」の
2曲を聞き取れた様子。だが、ここで「Take It Easy」はないだろう。
「Somebody’s Baby」も、あまり好きな歌じゃないはずだし
見送るだろうと思っていたが、ここで歌った。
「Somebody’s Baby」。ジャクソンブラウンの曲の中で、
おそらくいちばんポップな曲。映画のために書かれた曲だ。

続いては、「Doctor My Eyes」、代表曲のひとつ。
曲の後半部分のアレンジは、ライブ独特のもので、
ホールドアウトツアーの時から変わらない。
ジャクソンを敬愛する浜田省吾さんが
その部分のアレンジを自分のライブで取り入れていたことがある。
ここでも、ひときわ大きな拍手。

次に演奏されたのは「Boulevard」。アルバム「HOLD OUT」収録曲。
この曲もセットリストとしてはレア。
ジャクソンブラウンのライブは、ホールドアウトツアー以来
すべて見て来たが、きょうのセットリストはすごい。

ここでまたリクエストの嵐。
ジャクソンの耳にヒットしたのは、「That Girl Could Sing」。
ジャクソンがヴァレリーカーターのことを思い描いて
書いたと言われている歌。歌う前に、故ヴァレリーのことを語った。

続いては、「In The Shape of a Heart」、アルバム「LIVES IN THE BALANCE」
収録曲。ジャクソンのライブではおなじみの曲。
このあと、メンバー紹介。

そして、エンディング前の定番曲、「The Pretender」と続いて
ラストは「Running On Empty」。一階席は総立ち。
いつからだろう、ジャクソンがアコーステクギターをかかえて
「Running On Empty」を歌うようになったのは、
昔はエレキだったよな。そういえば、プリテンダーも、
ピアノではなくギターだったような記憶がある。

アンコールは、グレンフライ追悼の意味も込めて「Take It Easy」。
「Our Lady of the Well」へとつながる
おなじみのジャクソンブラウンパターンだったが、ところどころ
イーグルスアレンジも取り入れていた。

拍手と大歓声の中、去っていくメンバー。
だが、ジャクソンのみ残ってピアノへすわった。
これはもしかして……
前回のセットリストから消えたあの曲か、と思ったら
そうだった。「The Load Out」だ。
途中、歌詞を間違えた(忘れた?)のは、ご愛嬌。
歌うのは久しぶりなのだろうか。
エンディング近くで手拍子がスタートし
「Stay」へと続いていく。観客とジャクソンブラウンバンドが
一体となる瞬間だ。そして、Stay!というおなじみの大合唱。
いろんな思いが胸にあふれてきて、目頭が熱くなった。

「 The Load Out〜Stay」のあと、昔は客が帰らなかった。
ワンモアソングという歌詞が出てくることもあり、もう一曲歌ってくれと
アンコールの拍手を続けたものだ。終了のコールがあり、
場内があかるくなっても手拍子を続け、そんな中ジャクソンが出てきて歌った
こともあった。でも、この日は、「Stay」のあと、パッとあかるくなって
客もあっさりと帰っていった。これも、時の流れか、すこし残念だ。
おおさか、まいど、サンキュー
そんな言葉を残してジャクソンブラウンは去っていった。

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2年半ぶりの日本公演。セットリストは日替わりで
大きく変わっていたようだが、ファンの誰もが大阪がベストだと
言うのではないだろうか。曲数も多いし、レアな曲も多い。
最終公演はまだだが、「 The Load Out〜Stay」は、大阪だけだ。
アンコールが2曲の場合もあったようなので、
本来はOur Lady of the Wellで終わりだったのかもしれない。
リクエストもあったし、最後の大声援におされて急遽ピアノの前に
すわり、The Load Outを歌ったのかもしれない。

今回残念だったのは、大阪公演が一回だったこと。
記憶にないので、おそらくはじめてのことだろうと思う。
東京が3回で大阪1回はないだろう。
大阪がこんなに盛り上がったのにとても残念だ。
今回はプロモーションツアーではないので新曲演奏という
しばりがない。だからいろいろとリクエストに応えてくれたのだろう。
こういうコンサートこそ、熱狂的なファンの多い大阪での
回数を増やしてほしかった。
何かのインタビューで、ジャクソンは、もっと日本に来たいが、
レコード発売がないとコンサートが実現しないというように語っていた。
新譜の発売がなかった今回、ライブ盤発売という条件付で
実現したんじゃないかという気がする。
そういうしばりなしに、もっともっとコンサートを企画してほしいものだ。

あともうひとつ気になったことは、前回はスマホでの静止画の撮影は
OKだったのに、今回はNGだったこと。お客さんは前回のように
撮影できると思って楽しみにしてたのではないだろうか?
中には、これを機会にもっといい写真をと、機種変更までしたファンも
おそらくいるだろう。事前にWEBページで告知した方が良かったのではないか。


ジャクソンブラウン ライブインジャパン 大阪 2017 10/23
ジャクソン・ブラウン(JACKSON BROWNE/vo、g、p)
ボブ・グラウブ(BOB GLAUB/b)
グレッグ・リーズ(GREG LEISZ/g、lap steel、pedal steel)
マウリシオ・リワーク(MAURICIO LEWAK/ds)
ヴァル・マッカラム(VAL McCALLUM/g)
アリシア・ミルズ(ALETHEA MILLS/cho)
シャボンヌ・スチュワート(Chavonne Stewart/cho)
ジェフ・ヤング(JEFF YOUNG/key)


セットリスト

PART1
01 The Birds Of St. Marks
02 Some Bridges
03 You Love the Thunder   request
04 The Long Way Around
05 Love Needs A Heart request
06 Looking East
07 Late For The Sky
08 Here Come Those Tears Again request
09 Never Stop
10 These Days
11 Before The Deluge request

PART2
12 Something Fine
13 Naked Ride Home
14 I’m Alive
15 Linda Paloma request
16 Somebody’s Baby request
17 Doctor My Eyes
18 Boulevard
19 That Girl Could Sing request
20 In The Shape of a Heart
21 The Pretender
22 Running On Empty

アンコール
23 Take It Easy〜
24 Our Lady of the Well
25 The Load Out〜
26 Stay



ジャクソン・ブラウン―ヒズ・ライフ・アンド・ミュージック

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  • 作者: マーク ビーゴ
  • 出版社/メーカー: 蒼氷社
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 単行本



ロード・イースト -ライヴ・フロム・ジャパン-

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  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2017/10/04
  • メディア: CD






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