忌野清志郎が大阪城ホールで行ったライブイベント、
「ナニワ・サリバン・ショー」の映像がこの秋、劇場で公開される、という
情報が届けられた。完全DVD化、CD化を願うファンとして、
これはとてもうれしい出来事。詳細は後日とのことだが、
楽しみなイベントだ。

ナニワ・サリバン・ショーは、2001年4月26日に、大阪城ホールで
開催された音楽イベント。2004年2月27日に、続ナニワ・サリバン・ショー、
2006年2月26日に新ナニワ・サリバン・ショーが開催されている。
タイトルは、アメリカのCBSで放映された
バラエティ番組「エド・サリバン・ショー」のパロディだ。
その名前から、このイベントは、最初、東京でやろうという
企画だったのではないかという気がする。
「江戸サリバンショー」の方がパロディとしてハマるからだ。
東京では実現せず、大阪で打診したとこFM局が話にのった。
で、「ナニワ・サリバン・ショー」と名を替えて行うことに
なったのではないか?

計3回開催されたイベントだが、本家「エド・サリバン・ショー」の
パロディ要素を加えていたのは、初回だけ。演出、構成、
ショーとしての完成度は圧倒的に初回が勝っているように思う。
2回目からも、宮藤官九郎をスタッフに加え、ショートムービーを
流すなど、凝った演出があったが、トータルで見ると、
初回には勝てないような気がする。それでは、カンタンに
ライブの模様をまとめてみよう。

ナニワ・サリバン・ショー(imawano night)
2001年4月26日/大阪城ホール



会場で売られていたパンフレットには、この日の司会である
オーティス栗原(忌野清志郎)のメッセージが書かれていた。

テレビの前の諸君、元気かな?
未来の国からやってきて、忘却の世界へと旅をする、
オーティス栗原が送る
今世紀最初で最後のビッグなショーの始まりだ。
豪華なゲストが次々に登場して、盛り上げてくれるだろう。
いや、本当のショーは、まだまだ続くんだぜ、
慌てちゃいけない、
最後まで俺の家だと思ってゆっくり楽しんでいってくれ!

ショーは、あやしげなMCとともにスタートをした。
どこかで聴いたような渋い声の男がとんでもないことを言う。
「場内は禁煙です。マリファナはご遠慮ください。」
「足の臭い人は絶対に靴をぬがないようにお願いします」
「本日は国家斉唱は行いません」
「本日は矢沢永吉は登場しません。」などなど。
彼がひとことしゃべるたびに、
場内は大歓声、そして笑いに包まれた。
その言いまわしは、あのスネークマンショーを
彷彿とさせる。
突如、スクリーンに映し出される、そのMCは、
畠山桃内こと伊武雅刀だった。

ハウスバンド「ナニワスイングオーケストラ」の演奏で
ショーがスタート。そのメンツがすごかった。
ドラムが村上PONTA秀一、ギターが小倉博和、そして
高水健司、森俊之、包国充、山本拓夫、村田陽一など総勢16名。
テーマ曲の演奏の後は、司会者である
オーティス栗原(忌野清志郎)が登場。ショーがスタートした。

ショーは2部構成。
1部は、オーティス栗原がゲストを迎え入れ、
「ナニワスイングオーケストラ」をバックに歌うというもの。
スクリーンを使ってのショータイムをはさんで
2部は、センターステージで忌野清志郎&ゲストによる
アコースティックライブでスタート、
そしてメインステージに移り、
忌野清志郎&ラフィータフィーの演奏、ゲストたちとの
共演というカタチだった。


「第1部」

1 「オープニング」
   ナニワスイングオーケストラ
2 「I CAN'T TURN YOU LOOSE(ナニワサリバンショー)」
   オーティス栗原with布袋寅泰
3 「HAVING A PARY」
   トータス松本
4 「I SAY A LITTLE PRAYER
   トータス松本with Leyona
5 「SWEET SOUL MUSIC
    Leyona
6 「さよなら」
   斉藤和義
7 「I FEEL THE EARTH MOVE」
   bird
8 「STRANGER IN THE NIGHT」
   客席から飛び入りゲスト(竹中直人&西田尚美)
9 「LOVE IS OVER」
   ゆず
10 「男達のメロディー」
   ゆずwith斉藤和義
11 「SUPERSTITION」
   山崎まさよしwith bird


「第2部」

(センターステージ)
12 「うしろの奴等のために〜海へ行ったら」
   忌野清志郎  
13 「トランジスタ・ラジオ」
   山崎まさよしwith忌野清志郎
14 「夜の散歩をしないかね」
   Leyona with 忌野清志郎

(メインステージ)
16 「トランジスタ・ラジオ」
   ラフィー・タフィー
15 「グレイトフル・モンスター」
   ラフィー・タフィー
16 「水の泡」
   ラフィー・タフィー
17 「君が僕を知っている」
   bird with ラフィー・タフィー
18 「空がまた暗くなる」
   斉藤和義withラフィー・タフィー
19 「言論の自由」〜「国立市中区3-1」
   ゆずwithラフィー・タフィー
20 「すべてはALRIGHT」
   トータス松本withラフィー・タフィー
21 「テクノ・クイーン」
   布袋寅泰・テクノ19号(Leyona)withラフィー・タフィー
22 「SWEET LOVIN'」
   ラフィー・タフィーwith布袋寅泰
23 「君が代」
   ラフィー・タフィーwith布袋寅泰

アンコール

24 「そして神戸」
   忌野清志郎withナニワスイングオーケストラ
25 「雨上がりの夜空に」
   全員+(飛び入り)ちわきまゆみ


いい音楽と笑い、いくつものサプライズに包まれた
スペシャルイベント。その映像はWOWWOWで放送された。
今回、劇場公開されるものは、それと同一内容なんだろうか。
もしかすると、3回のショーのハイライト版なのかな?
テレビ未公開の映像が含まれているとうれしいのだが。


ナニワサリバンショー
忌野清志郎、トータス松本、布袋寅泰、斉藤和義、Leyona、
bird、ゆず、山崎まさよし、竹中直人、西田尚美、
村上PONTA秀一、小倉博和、高水健司、包国充、
(飛び入り)ちわきまゆみ

続ナニワサリバンショー
忌野清志郎、YO-KING、佐藤タイジ、斉藤和義、浅井健一、
CHARA、竹中直人、Leyona、ごきらく亭(清志郎&北川悠仁)、
田島貴男、藤井フミヤ、土屋公平、LOVE PSYCHEDELICO、
木村充揮、宮藤官九郎、

新ナニワサリバンショー
忌野清志郎、ハナレグミ、山下久美子、グループ魂、中村獅童、
GO!GO!7188、HIS(忌野清志郎、坂本冬美、細野晴臣
with 高野寛、コシミハル、浜口茂外也、吉川忠英)、斉藤和義、
矢野顕子、BEGIN、仲井戸麗市、間 寛平、(飛び入り)大西ゆかり



初回に登場する、メイン司会の
オーティス栗原は、敬愛するオーティス・レディングを
パロッたものだろうが、このイベントのために
用意されたキャラではない。半年ほど前に行われた
2000年10月22日新宿歌舞伎町のグランドキャバレー、
クラブハイツで行われたライブに、すでに登場している。
このライブこそ、「ナニワ・サリバン・ショー」の
前身なのだろう。

オーティス栗原「stand by me」(youtube)


オーティス栗原「all my loving」(youtube)


オーティス栗原「真っ赤な太陽」(youtube)


忌野清志郎&ナニワスイングオーケストラ



参考引用
barks/続ナニワサリバンショー

barks/新ナニワサリバンショー