今月の14日、ソフトバンクホークスの小久保裕紀選手が、今季限りでの
現役引退を表明。以来、ホークスは負け無しの7連勝と、快進撃を
続けている。これは、ロンドン五輪で、「北島康介さんを手ぶらで
帰すわけにはいかない」と奮闘した日本男子競泳チームの状況に似ている。
「小久保さんの最後の年を優勝で飾ろう!」そんな思いがチームを
ひとつにし、大きな力となっているのだろう。スポーツというのは、
気持ちの問題が大きいんだな、と改めて思った。

で、その小久保選手の引退だが、正直、ものすごくさみしい。
ホークスの顔であり、キャプテン、そして精神的支柱。
自分にもチームメイトにもきびしい、努力の人。
自分の背中でチームを引っ張って行く選手だった。
8度の手術。まさに満身創痍で、チームのため、
ファンのために全力でプレイする姿が印象的だ。

小久保さんは、ホームランを打った時のフォームが
美しい事から、ホームランアーティストと讃えられた選手。
力というより、技術でホームランを量産した人だ。
そのホームランが打てなくなった、というのが
引退の理由だそうだが、
だとすると、「飛ばないボール」の採用が、
選手寿命を縮めたのかもしれないなあ。

最後に、元ホークスのコーチだった定岡さんのコメントを
ネットで見つけたので、引用させていただきます。


ホークスのコーチ時代の教え子である小久保裕紀が
引退を表明しました。彼は決して器用な選手ではあ
りません。ただ、人一倍の努力で一流選手になりました。
(中略)
打撃でも毎日、寮でマシンのボールを打ってから
球場入りするなど、本当に人に見えないところで、よく頑張って
いました。あれほどの練習に耐えられる体力、精神力は素晴らしいの
一語です。こういった姿はぜひ今のホークスの若手も見習って
ほしいですし、NPBを目指す高知の選手たちにも伝えて
いきたいと思っています。

スポーツプレミア/高知・定岡智秋監督「小久保の努力に見習うこと」