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義援金が、すぐには役立っていないという話。 [思ったこと]

日本の募金・寄付・義援金に関するシステムは、
とてもわかりにくい。不明、不透明な部分も多すぎるような
気がする。受け皿となってる組織が、集めたお金を、
それぞれ、いつどこへどのような方法で渡すのかが見えてこない。
調べればわかるのかもしれないが、そこまでする人は少ない、
というかほとんどいないのではないだろうか。

経済的に余裕のある方なら、何回も、そして
複数の組織へ寄付すれば良いのだろうが、
私のような立場では、そうもいかない。
寄付だって大変なのだ。
数ある組織の中で、どこへ寄付すればよいのか
決められず、行動に移せないのだ。
そんな理由で、私は、震災後、しばらく寄付をためらっていた。
結局、Tシャツ購入を通じで、寄付することとなったのだが、
ためらっていたのは、もうひとつ理由がある。

今朝、あるブログにたどりついた。タレント清水国明さんのブログだ。
清水さんが問題提起されているのは、義援金の行方。
そして、それが、すぐに被災者救済に
つながるわけではないという事実。少し引用させてもらいます。

 先日、救援物資を被災地に運んで行った時、沢山の水や
 食べ物が山積みになっていました。
 けれど、避難所の子どもたちに聞くと、
 すぐには食べさせてもらえない、とのこと。
 なんで?

 公平公正が絶対ルールの行政主導で分配するので、
 全員に配れる数が揃うまでおあずけなのだそうです。
 義援金はプールされ、募集期間を終えてから、
 行政関係者などが組織する分配委員会で討議されて
 公平公正に、公共事業などに使われるのだそうです。

 これって?
 非常に大切な事業であることはわかりますが、
 今すぐ助けたい募金者の思いが届いていません。
      (中略)
 すべての募金が集まっている「日本赤十字社」さんへ
 お願いしてみました。
 公平公正、公共性という理由で「個人や企業に義援金を
 今の段階で配ったことは一切ありません」ときっぱり。
               引用:清水国明オフィシャルブログ

清水さんのブログを読んで、私は、正直、あまり
驚きはしなかった。おそらくそういうものであろうと
感じていたからだ。
清水さんの話は、阪神淡路大震災の後、
行政をクライアントに持つ神戸在住の広告マンから
聞かされた話に似ている。
話を聞いたのがいつだったか記憶は定かではないのだが、
おそらく震災から1〜2年後。
「街はキレイになったように見えるが、実際はまだまだ復興していない」
それじゃ、募金が必要ではないのか?と聞くと、
「いや、お金は足りている。驚くほどの金額がプール
されたままになっている。使い道に困ってるようだ」、
というようなことを言っていた。

義援金がすぐに活用されない。問題だと思う。
でも、解くのがとても難しい問題だとも思う。
被災地の中で、まずどこを最初に支援するのか?、
そしてその数字は? 
組織である限り、すぐにその答えを出すのは
無理なのかもしれない。
それなら、個人での募金活動を!
となるのかもしれないが、それを推奨すると
おそらく、詐欺まがいの活動が急増するだろう。

阪神淡路大震災の時も、間違いなくこういう
問題が存在していた。でも、それは、
あまり問われることがなかったんじゃないだろうか。
原発とともに必ず解かなければならない
問題のひとつなのかもしれない。

朝、清水さんのブログを読んで以来、
紹介すべきなのか、ずっと迷っていた。
それは、読んだ方が寄付するのをやめてしまう
おそれがあるからだ。
でも、やっぱり、問題提起はすべきだと思った。

義援金が、すぐには役立っていない。
そう聞いても、個人的には
寄付は行うべきだと思っている。
なんの根拠もないのが、
つらいんだけど…。
だから、清水さんのブログに寄せられていた
コメントの中から、組織を擁護しているもの
を引用させてもらいます。
(ブログのコメントを管理者の許可なしに
引用するのは問題あるのかもしれないけど。)

 日本赤十字社に集まった義援金は、ある程度集まった時点で
 分配委員会を開き、市町村へ分配され、そこから被災者個人の口座に
 振り込まれるらしいです。分配される期限は、募集期限とは関係なく
 ある程度集まった時点で配布されるそうです。なので、『募金する
 のはもう少し後でも良いや』ではなく、少しでも早く募金すれば、
 被災者のもとへ届くのも早くなると言ってました。


 「平等に」という考えが色々弊害を生んでいる事も確かです。

しかし、
 後々更にお金が必要になります。そして多くて困ることはありません。

 赤十字は今回の義捐金は全額東北に回すと公言しているので、
 最終的には被災者or被災地に還元されると思います。
         清水国明オフィシャルルブログコメント欄より引用


清水さんのブログを読まれるなら、合わせて
いろんな方のコメントを参考にされれば、と思う。



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