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父が残してくれた本(その8)池波正太郎「幕末新撰組」。 [本]

亡き父の書斎に入ると、池波正太郎さんの小説がたくさん出てきた。
テレビの時代劇が大好きだったから、読んでるんだろうな、
とは思っていたけど、やっぱりねえw
池波正太郎さんの名前はもちろん知っていたが、読んだことはない。
いい機会だからと、手にした小説が「幕末新撰組」。

幕末、特に新撰組の話は、小説や大河ドラマなんかで
知っていたので、正直、ストーリーを追う楽しみはなかったのだが、
でも、おもしろい小説だった。
新撰組といえば、ふつう、主人公は、
近藤や沖田、あるいは土方なのだが、この小説では永倉新八だ。
大筋は同じでも、主役が変われば、
視点が変わるわけで、外伝を聞いてるようなおもしろさがあった。

解説にも書かれていたが、読者をハッとさせるような
セリフが随所に散りばめられている。
「池波節」というのだそうだ。

「人を斬れというのではない。
 人を斬れるだけの力をそなえてこその剣術です。
 人を斬る、人に勝つことは、
 おのれを斬り、おのれに勝つことだ」

父も、その「池波節」のファンだったんだろうか。




幕末新選組<新装版> (文春文庫)

幕末新選組<新装版> (文春文庫)

  • 作者: 池波 正太郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/01/10
  • メディア: 文庫








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