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夏目・太宰を、ヨコ書きで。 [本]

小説もこれからはヨコ書きの時代なんでしょうか?

夏目漱石、太宰治などの文豪の名作が、

ヨコ書きで発売され人気を集めているようです。

タテ書きは読みにくい、ヨコ書きならスラスラ読める、

そういう世代がまちがいなく増えているのでしょう。

でも、ずっとタテ書きの小説を読んできた人間にとって、

ヨコ書きの小説は、なんか抵抗あります。小説のジャンルにも

よるのでしょうが、空気感みたいなものが

変わってしまうような気がするんです。

ま、慣れの問題もあるんでしょうけど。

YOMIURIONLINE「ヨコ書きの文豪名作発売」



ケータイ名作文学・こころ 上 (ケータイ名作文学)

ケータイ名作文学・こころ 上 (ケータイ名作文学)

  • 作者: 夏目 漱石
  • 出版社/メーカー: ゴマブックス
  • 発売日: 2008/08/01
  • メディア: 単行本




ケータイ名作文学・こころ 下 (ケータイ名作文学)

ケータイ名作文学・こころ 下 (ケータイ名作文学)

  • 作者: 夏目 漱石
  • 出版社/メーカー: ゴマブックス
  • 発売日: 2008/08/01
  • メディア: 単行本



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神様の自伝。 [本]

エリッククラプトンの自伝が発売されました。
クラプトンは、長年聴き続けたフェイバリットミュージシャンの
一人。「ギターの神様」としての音楽人生を知りたい
というのもあったんですが、もっと興味があったのは
プライベートな事。子供をなくした父親としての
先輩にあたるので、彼がどのようにして立ち直って
いったのかを知りたいと思い、読んでみました。
内容としては、ギタリストとしてのクラプトンよりも、
人間・クラプトンの生き様を赤裸々に綴った自叙伝という印象です。
音楽に関しても様々な事が書かれているのですが、
その人生があまりにも過酷なので、どうしても
そちらの方が印象が強い。
ドラッグと女に溺れる日々。ドラッグをやめたとたん
今度はアルコール漬けになる。友人の妻に恋をし、
何度も何度もアプローチを続ける。やっと奪ったと思ったら、
浮気を繰り返し、逃げられる。そして
新たな恋人との間に生まれた子供を事故でなくしてしまう。
まさに波瀾万丈の人生なわけですが、その後
クラプトンは見事に立ち直ります。

音楽の話で興味深かったのは、
ビートルズの再結成が実現しそうになったという話。
そして、もうひとつが、ボブディラン「欲望」レコーディングの話。
このブログで、ディランはクラプトンが参加したテイクを没に
したらしい、と書きましたが、やはり事実だったようです。

ベストを尽くして演奏したが、彼は曲を次から次へとめまぐるしく 変えていくので、ついていくのが大変だった。そして突然セッションは 終わって、ディランは出ていった。後になって、彼はすべての曲を ドラマーとベーシストだけの演奏で録音し直したと伝えてきた。 彼が使うのは再録したほうのトラックだということだった。

「エリッククラプトン自伝」より

非常にハードな内容の自叙伝ですが、一人の男が
ドラッグ、アルコール依存から抜け出し、人として
成熟を遂げていく様は、クラプトンファンじゃなくても
心打たれるかもしれません。


エリック・クラプトン自伝

エリック・クラプトン自伝

  • 作者: エリック・クラプトン
  • 出版社/メーカー: イースト・プレス
  • 発売日: 2008/04
  • メディア: 単行本



もうひとりの神、「ファオークの神様」ボブディラン。
こちらの自伝はずいぶん前に発売されたもの。
ポールマッカートニーをはじめ、様々なミュージシャンが
読んだと伝えられています。
ディランが自伝を書いたと聞いたとき、すごく
不思議な感じがしました。でも、ディランの事だから、
なんかやるんじゃないか、普通の自伝は書かないだろうと
思ってやんですが、やはり、やってくれました。
普通の自伝は、子供の頃から順番に進んでいくのですが、
この自伝は、時系列がない。時代が前へいったり後ろに
いったりします。しかも、これは自伝の第一弾。続きがあるのです。
この自伝を読んで感じたのは、「おいおい、いいかげんに
してくれよ、オレは神でもなんでもなく、人間なんだよ」という
ディランのメッセージ。人と同じように努力し、同じように
曲作りに悩み、一人の父親として子供を育てている姿。
ボブディラン、人間宣言のような自伝だな、と感じました。
とてもおもしろい本で、自伝としては一番のおすすめです。


ボブ・ディラン自伝

ボブ・ディラン自伝

  • 作者: ボブ・ディラン
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2005/07/16
  • メディア: 単行本



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「いい名」。 [本]

こどもは生まれてきた時、親に大きなプレゼントをしてくれる。
パパになる喜び、ママになる幸せです。
それに対して親も大きなお返しをします。それが名前だと思うのです。
うちの場合は、生まれる前から子供に内臓障害が見つかり、
短命だと告知されていました。だから、少しでも長生きしてくれるように、
短い生涯を多くの人に愛されるように、そんな切なる思いで名前を
考えました。姓名判断の本も何冊も入手しましたし、一ヶ月ぐらい、
毎日のように考えていたという記憶があります。そういうのは特殊な
ケースなのでしょうが、子を思う親の気持ちはみんな同じ。
名前には親のいろんな思いや、大きな愛情が込められているような気がします。
自分の名前を、昔は、正直あまり好きではなかった。でも、
親になってみてそれは変わりました。親も自分と同じように
一生懸命考えて、この名前を贈ってくれたんだな、と思うと
好きになってきました。

名前は新しい命のための最初の贈り物。
そんなコピーが付けられた一冊の本があります。
「いい名」。2004年11月から二年半にわたって
朝日新聞関西版で連載されていた小さなコラムを
集めたものです。

112人の名前の由来、それは224人の親の思い。
子の将来を願い、幸せを祈り、愛情をいっぱいに込めた
あたたかな贈り物。自分の名前を見つめれば、
自分が孤独じゃないことが見えてくる。
いかに大切に思われているかがわかる。

ほんとうに、いい本です。
機会があれば、ぜひお読みください。




いい名

いい名

  • 作者: 紫舟
  • 出版社/メーカー: 子どもの未来社
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 単行本



タグ:おすすめ本
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つらくなったら、読んでください。 [本]

自殺は連鎖するといいますが、いままさに、そうなっていますね。
その方法が、家族や近くの住民を巻き添えにしている、
ということで大きく取り上げられているのでしょうが、
一番の問題は、死を選ぶ、そんな心の病にかかる人たちが
増え続けているということかもしれません。
いのちの電話など相談窓口を設置したり、ホームページで
呼びかけたり、社会でもいろんな取り組みが行われていますが、
個人レベルでも考えていかなければならない問題なのかもしれませんね。

今朝の新聞に、死を見つめる人を救おうとメールで相談に
応じている方の話が載っていました。どんなに必死で説得しても
結果として命を絶ってしまう人がいる。とてもつらい。
でも続けていくしかない。そんな内容でした。
その方は「世の中には、生きたくても生きることができない
人がたくさんいる。もっと命というものを大切にしてほしい」
そう訴えていました。
私の娘も一年と八ヶ月でこの世を去りました。
小さなカラダで病魔と戦い、懸命に生きようとする姿を
目の前で見てきました。それだけに、自殺連鎖のニュースは、
つらいというか、とてもとても残念に思います。

死を見つめる人を「言葉」で救おう。そんな思いで
水内喜久雄さんが編集した詩集があります。
「一編の詩があなたを強く抱きしめるときがある」。
この本は、昨年の4月に発売されたのですが、
その後、口コミで評判になり、新聞にも取り上げられました。
その最初に載せられた水内さんの言葉を抜粋します。

お願い 水内喜久雄
ぼくはあなたを知りません
あなたの痛みは
わからないと思います
だからこそ
ぼくの大好きな詩を
届けたいのです
ここにある一編の詩を
読んでください
そして 決して
死なないでください

もし、身近に、悲しみを抱えている人、
つらそうな人がいたら、この本を
そっと差し出してあげてはいかかでしょうか。


一編の詩があなたを強く抱きしめる時がある

一編の詩があなたを強く抱きしめる時がある

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: PHPエディターズ・グループ
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本



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